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USTRIMCPI

米国16%トリム平均消費者物価上昇率

2.66%
2026-09-01 時点 · 月次 更新

チャート

2025-09-012026-09-01

ひと目でわかる

米国の物価パネルは何を収めていますか。

消費者物価と生産者物価の総合指数とコア指数、個人消費支出の物価指数、そして三系統の限定影響指標を収めます。限定影響指標は指数水準ではなく十二か月の変化率で公表される系列なので、水準系列と同じ軸には置きません。

線が指標の歩みで、端の点が最新の値です。

限定影響指標はどう読みますか。

品目別の変動分布の極端を刈り込んで残る中心を読む指標で、ヘッドラインの揺れから持続成分を切り分けるのに使われます。三つは除外ルールの異なる別個の推定対象なので、どの二つの値が近くても相互の確証ではなく、食い違ってもどれかの誤りではありません。

灰色の点線が平時の水準の目盛りです。線がその上か下か、どちらへ向かっているかが最初の読みです。

金融市場にはどんな影響がありますか。

米国の物価の基調は、世界の金利の基準となる政策経路を左右するため、コアと限定影響指標の方向が市場の期待に直結します。指数水準の系列は、物価連動契約や実質化計算の基礎材料です。

ゆるやかな流れよりも、傾きが急に変わる区間こそ市場が反応する場所です。

詳細情報

概要

消費者物価の品目別価格変化率の分布から支出加重を両裾それぞれ8%ずつ切り落として求めた前年同月比の上昇率です。

定義

USTRIMCPIは、公表されたトリム平均の消費者物価上昇率をそのまま記録した系列であり、指数の水準ではなく前年同月比の百分率変化であるため、基準時点をもたず、同じ群に並ぶ指数水準とは単位が比較されない。公表されるこの率は算出の段階ですでに季節調整を経ており、KREDはそこに何も付け加えない。

この統計量は、構成品目の価格変化の横断面分布について両裾の観測値を切り落としたうえで平均し中心傾向を要約する限定影響推定量の族に属する。この族が提案されたのは、その横断面が正規から大きく外れ、通常の加重平均が少数の大きな相対価格変動に支配されるためである(Bryan and Cecchetti 1994)。本系列が切り落とす割合は支出加重の16%であり両裾からそれぞれ8%ずつであるが、この割合は文献から持ち込んだ最適なトリム幅ではなく、公表される系列そのものの定義に属する(Bryan, Cecchetti, and Wiggins 1997; Meyer and Venkatu 2014)。

切り落とされる対象は総合の消費者物価指数を構成する品目の価格変化の横断面であり、その指数の季節調整済みの水準はUSCPISAとして提供される。その横断面において切断点を定める加重は、そのバスケットの支出シェアである(Laspeyres 1871; Hill 1988)。そうした集計を規定する指数算式は依然として基準時点加重・当期加重・理想指数・優越指数の形態であり(Paasche 1874; Fisher 1922; Diewert 1976)、基礎となる物価尺度の経済的目標は効用を固定したまま算出される支出比率である(Konüs 1939)。

この推定量が扱う概念は基調インフレであり、それは供給ショックが取り除かれ需要が中立であるときに長期成長経路上で成立するインフレとして最初に定義され(Eckstein 1981)、測定インフレを趨勢と一時的撹乱とバイアスに分解する枠組みのなかで定式化され(Cecchetti 1997)、実質産出に長期的影響をもたない成分として構造的に識別されることもあり(Quah and Vahey 1995)、非観測成分確率的ボラティリティ分解の恒久成分としてモデル化されることもある(Stock and Watson 2007)。

本系列は当月の価格変化の横断面の中心傾向を記述する指標であってそれ以上のものではない。ヘッドラインインフレの予測値ではなく、いかなる精度や優越性の主張も付されず、ヘッドラインの率との比較は読み手に委ねられる。

傍らに並ぶ二つの系列は比較を誘うが、その比較は成り立たない。個人消費支出物価に対するトリム平均の率は別の物価指数に独自のトリム規則を適用しており、本系列の隣に並ぶ中央値の率は中間の帯を平均する代わりに一つの品目だけを残すため、三者は互いに異なる推定対象であって、いずれか一つが他を裏づけることはない(Bryan and Cecchetti 1994; Meyer, Venkatu, and Zaman 2013)。

算出方法

KREDはUSTRIMCPIにいかなる変換も適用せず、公表された率を記録のまま格納する。この率を指数へ組み直すことも、あらためて年率化することも、平滑化することも、追加のトリムを施すこともなく、独自の季節調整フィルタも適用しない。トリムはこの数値が存在するに至る測定の基盤の一部であって、KREDの計算ではない。

その基盤は構成品目の価格変化の横断面分布の中心傾向を求める限定影響推定量である。構成品目を価格変化の大きさの順に並べ、その順序に沿って支出加重を累積して両端から定められた割合を切り落としたうえで、残された品目をその加重で平均する(Bryan and Cecchetti 1994)。ここで切り落とす割合は公表される系列の定義に記された両裾それぞれ8%であるため、KREDが選んだ調整値でも別のバスケットを扱った研究から持ち込んだ数値でもなく、系列そのものの性質であり(Bryan, Cecchetti, and Wiggins 1997)、そもそも切り落とすのは測定インフレが趨勢と一時的撹乱とバイアスの和であるためである(Cecchetti 1997)。消費者物価の構成品目の上に立てた中央値の指標とトリム平均の指標は、一つの族として併せて研究されてきた(Meyer and Venkatu 2014; Meyer, Venkatu, and Zaman 2013)。

切り落とされる分布は固定バスケットの消費者物価集計に由来し、その加重は支出シェアであり、その構成は消費者物価測定の指数の実務である(Laspeyres 1871; Hill 1988)。

そうした集計を読む基準となる算式は基準時点加重の形態と当期加重の形態、およびその両者から作られる対称的な理想指数であり(Paasche 1874; Fisher 1922; Törnqvist 1936)、それらが属する優越指数の族は柔軟な集計関数に対して正確である(Diewert 1976)。

基礎となる指数が置かれる分類とそれが満たす公理的性質は指数文献に示されており(Diewert 2002; Balk 1995)、物価尺度の経済的目標は依然として効用を固定した支出比率である(Konüs 1939)。

同じ基調インフレの概念に至る別の経路は、集計に先立って指定された階層を取り除くか(Eckstein 1981)、実質産出への長期的中立性によってその成分を構造的に識別するか(Quah and Vahey 1995)、非観測成分確率的ボラティリティ分解によって恒久成分を取り出すかである(Stock and Watson 2007)。これらの構成はいずれもUSTRIMCPI自体には適用されず、USTRIMCPIは記録された率のまま保たれる。

経済学での応用

本系列は消費者物価インフレの持続成分を測る指標として読まれ、その概念は供給ショックが取り除かれ需要が中立であるときに長期成長経路上で成立するインフレとして定義され(Eckstein 1981)、測定の文献では趨勢と一時的撹乱とバイアスの和として枠づけられる(Cecchetti 1997)。

その概念に至るトリムの経路はバスケットのすべての構成品目を残したうえで当月の極端値のみを切り落とすものであり、これが非対称な供給ショックに頑健である理由であって(Bryan and Cecchetti 1994)、切り落とす割合は月ごとに選び直す値ではなく公表される系列の定義として固定されている(Bryan, Cecchetti, and Wiggins 1997; Meyer and Venkatu 2014)。

同じ概念の別の読みは、実質産出に長期的影響をもたない部分として構造的に識別するか(Quah and Vahey 1995)、非観測成分分解の恒久成分として捉えるものであり(Stock and Watson 2007)、複数の読みが特定の月に必ず一致するわけではない。

基礎となる集計が固定バスケットの消費者物価指数であるため、この率はその集計の加重規則と対象範囲を受け継ぎ、測定された物価指数を生計費の目標から隔てる代替・品質変化のバイアスもそのまま受け継ぐ(Laspeyres 1871; Hill 1988; Konüs 1939; Diewert 1998; Boskin et al. 1996)。

ヘッドラインの水準がそれを規定する指数理論の基盤の上で期待を繋留する場であるとすれば、このトリムされた率はその水準に代わるのではなく、その傍らで併せて読まれる(Diewert 2002; Fisher 1922)。本系列は当月の横断面を記述するものであって決して予測として提示されないため、将来のヘッドラインインフレに対する成績についてここでは何も主張しない。

金融市場での応用

市場参加者にとってトリム平均の率の価値は信号対雑音の性質にある。月次のヘッドラインの公表値は持続成分と一時的な相対価格変動を混在させるのに対し、この率は後者の極端値を切り落としたうえで平均するためである(Cecchetti 1997; Bryan and Cecchetti 1994; Bryan, Cecchetti, and Wiggins 1997)。

物価連動商品やブレークイーブンを扱うデスクが決済するのはいかなる基調インフレの尺度でもなくヘッドラインの結果であるため、この率は決済の参照値ではなく持続成分を読む分析上の入力として位置づけられる(Eckstein 1981; Quah and Vahey 1995; Stock and Watson 2007)。

契約がデフレートし、あるいは決済する対象は率ではなく指数の水準であり、そうした水準を規律するのは反転検定、支出割合加重の超越対数的形態、柔軟な集計関数に対するその族の正確性、および連続するヴィンテージの公理的整合性である(Fisher 1922; Törnqvist 1936; Diewert 1976; Balk 1995)。

測定された指数を生計費の目標から隔てる代替・品質変化の乖離はこのトリムされた率にも同じく担われるため、これに基づく実質収益の計算は同じバイアスを受け継ぐ(Diewert 1998; Boskin et al. 1996; Konüs 1939)。この率は当月の価格変化の中心傾向を記述する指標として用いられるのであって、契約が決済することになるインフレの予測値として用いられることはない。

統計的検定

本系列が記録するのは、指数の水準ではなく前年同月比で表したトリム平均の消費者物価上昇率であり、当月の価格変化率の分布を要約する記述的な趨勢指標であって予測ではない (Bryan, Cecchetti, and Wiggins 1997; Meyer and Venkatu 2014; Meyer, Venkatu, and Zaman 2013)。標本は1983-12-01から2026-06-01までの511個の月次観測値であり、標本の区間は基礎となる指数の最初の月ではなく、前年同月比が初めて成立する月から始まる。単位根三検定は率の水準に定数と趨勢を含めて実施する。Said and Dickey (1984)のラグ拡張を適用し情報量基準でラグ長を選んだDickey and Fuller (1979)の拡張ディッキー・フラー回帰は統計量−2.83461、p = 0.184523で単位根を棄却できず (Ng and Perron 2001)、ノンパラメトリックなPhillips and Perron (1988)検定も同じ帰無仮説を統計量−2.76918、p = 0.208495で棄却できず、定常性を帰無とする検定は統計量0.444777、p < 0.01で趨勢定常性を棄却するため (Kwiatkowski et al. 1992)、三つの手続きは一致し、この標本では明確なI(1)に分類する。GLSトレンド除去による検定力の上位化 (Elliott, Rothenberg, and Stock 1996)は判定が曖昧な場合の留保手段であり、この明確な判定には要しない。

上昇率そのものが候補となる定常な対象であるため、ポートマントーと平均シフトの探索はいずれも率の水準に対して行う。Box and Pierce (1970)の原型を精緻化したLjung and Box (1978)のポートマントー統計量は、水準に対してラグ12でQ = 4556.81、ラグ24でQ = 6006.61、いずれもp = 0.000で無自己相関の帰無仮説を棄却するのであり、これは前年同月比という移動の構成が設計上もつきわめて強い依存である。Bai and Perron (1998)の多重構造変化手続きをBai and Perron (2003)の動的計画アルゴリズムで同じ水準に適用すると平均シフトは実際に検出されるものの、その水準はまさに単位根の検定群が定常とは認めない対象であるため、プラットフォームの変化点の追跡規則により、その日付は記述的な区間分割としても引用できず、ここには一つも記さない (Perron 1989)。水準のポートマントーも同じく、強く持続する上昇率の記述として読み、定常性の証拠としては読まない。

前年同月比という構成そのものが、HEGYの検定群が調べる季節単位根をすでに消去する季節差分フィルタであるため、Hylleberg et al. (1990)の季節単位根検定とCanova and Hansen (1995)の季節定常性検定は、変換がすでに消し去った対象を検定することが循環的であることを根拠に意図的に実施しなかった (Ghysels and Osborn 2001)。漂動する季節性を調べる補助的な診断は、固定された検定群がこの部類の他の二系列にのみ許しており、本系列だけを対象に加えれば同じ部類の証拠づけが互いに食い違うため、黙って省くのではなく記録された留保として残し、残存季節性の有無についてはいかなる判定も下さない。損失差の比較検定 (Diebold and Mariano 1995)と不偏性の回帰 (Mincer and Zarnowitz 1969)も実施していないため、予測成績の主張もいかなる期間の予測の主張も付されない。

判読を閉じる限界が二つある。本系列には日付の記録されたヴィンテージの資料が保持されていないため、最初に公表された時点の値やヴィンテージ間の不変性については何も主張しない。またこの判定は本系列だけのものであり、個人消費支出物価に対するトリム平均の率は別の物価指数に独自のトリム規則を適用する別の推定対象であるため、その判読は本系列にとって独立した証拠にも裏づけにもならない (Atkeson and Ohanian 2001; Rich and Steindel 2007)。

主要数値

主要数値 — 米国16%トリム平均消費者物価上昇率
最新値 (%)2.66 (2026-09-01)
前回比+0.10 (2026-08-01)
1年前比−0.50 (2025-09-01)
収録期間中の最高7.17 (2022-09-01)
収録期間中の最低0.75 (2010-10-01)
収録期間1983-12-01 – 2026-09-01
観測値数514
直近の観測値
日付値 (%)変化
2026-09-012.66+0.10
2026-08-012.57−0.03
2026-07-012.60−0.02
2026-06-012.63−0.28
2026-05-012.91+0.07
2026-04-012.83+0.19
2026-03-012.64−0.03
2026-02-012.67−0.05
2026-01-012.72−0.19
2025-12-012.91+0.05
2025-11-012.86−0.13
2025-10-012.99−0.17

よくある質問

米国の物価指標にはどの系列が含まれますか。
米国の物価パネルであり、消費者物価と生産者物価の総合およびコア指数、個人消費支出の物価指数、そして三系統の限定影響型の物価指標が含まれます。
限定影響型の物価指標は指数の水準ですか。
違います。十二か月の変化率として公表される系列であるため、このグループの指数水準と同じ軸に置けば双方を読み違えることになります。
限定影響型の指標どうしは同じ対象を測りますか。
違います。基礎となる物価指数も、分布のどの部分を外すかの規則も異なる別個の推定対象です。どの二つが近くても相互の裏づけにはならず、食い違ってもどれかの誤りではありません。